完璧な人間なんていない

去年の11月、合コンに参加した
とくに彼氏が欲しいとかではないが
ま、クリスマスも近いし?あちらが付き合ってというのであれば?やぶさかではなきにしもあらず?くらいの心持ちで参加した (友人からは「何様だ」という言葉を頂いた)
こちら側のメンバーは私、女性側の幹事である友人、先輩2人の計4人
駅に降り立った私に
友人から「むこうの幹事はもうきてるよ」と連絡があったため
急いで梅田・ドン・キホーテ前へ
2、3分遅れたが、四捨五入したらセーフだろと思い、待ち合わせ場所に着くや否や
「おまたせ、私のせいじゃなくて向かい風が強くてさ」と半笑いで言い訳をしたところ
友人はそれをさらっと受け流し
「こちらが幹事のk君」と言って男性側の幹事を紹介してくれた
顔をあげて彼を見上げる
身の丈180はありそうな長身
形の整った唇、スッと通った鼻筋
綺麗な二重に澄んだ瞳
清潔に切り揃えられた黒く短い髪
え?王子様???
「ごっっっ遅れてすいませんっっ肉美です……」
秒速でこうべを垂れてしまった
この私が?馬鹿な…っ
ドン・キホーテの軽快なBGMをバックにアスファルトをみつめ絶望する私にk君は
爽やかな声で、「全然!遅れたうちにはいらんよ」
と笑ってくれた
笑うと目もとがくしゃっとなり、ちょっと少年っぽい。笑顔も可愛い上に声もいいとかなに?
先ほどの自分の遅刻の言い訳を思い出す、なんであんな軽口を叩いたのだろう
初手から間違えてしまったことに打ちひしがれていると
先輩たちが「遅れてごめんごめ〜んMr.オクレ」などとおもしろくない事を言いながらヘラヘラと現れた
そのニヤつき、今に後悔するぞ、と思っていると
先ほどの私と同じように友人からk君を紹介された途端、2人は顔つきがかわり「やだ♡かわいい♡」「イケメンっていわれませんか〜?」
と口々に言い、ふたりともマッハでほの字になった
初速がエグすぎる
k君はそんな先輩たちを笑顔でさらりとかわし
「じゃあ行きましょうか、ちょっとだけ歩きます」といってお店まで先導してくれた
(あなたとなら北海道まで歩くが?)
と思った、しかし同時にそんな自分を情けないとも感じた
さっきはじめて会っただけ、私はこの人の事、見た目しか知らない。
なのにもうすでに即堕ち2コマじゃないか私は
見た目で人を判断するような人間なのか私は、恥を知れ
人間大事なのは、見た目ではない、中身(魂)だ
多分k君はこの仕上がりなのでそれはそれは大層モテてきただろう
だからここで即堕ち2コマしてはダメ
今までの女性と一味も二味も違うってとこ、みせなきゃ
ここでk君狙い、媚びルートにはいってしまうとすげなくかわされエンディングってわけ、
だからここは「あんたなんて、全然かっこいいだなんて思わない」この方式でいこう
漫画やドラマで予習したから知ってる、この方式にあてはめた場合、k君の答えはひとつ
「ふーん、俺になびかねぇなんて、おもしれー女(絶対振り向かせてみせる…)」
Q.E.D.証明終了
これが私の恋の方程式
お店へ歩をすすめる友人の耳元でこの方程式をこっそり発表してみたところ「ふつうに嫌われると思う」と貴重な意見を頂いた
それもそうだと冷静になれた
少しまわりが見えるようになったので前を歩く先輩に、「幹事君かっこよくないですか?」ときいたら
「合格♡」とか言い出して鼻水ふいた
先輩ヒソカっすか

お店に行くと他の男性陣はもう集まってくれており、皆さんとても素敵で面白い方達で、料理も美味しいし楽しかった
それはちょっと置いといて、その時のk君はというと
ドリンクはこまめにきいてくれるわ、よく笑ってくれるわ、みんなに話をふってくれるわ、目を見て話してくれるわ、料理を取り分けてくれるわ、男性陣とも楽しそうに、どんな話にも相槌打つわ、無双状態だった。
中身(魂)もいいのか、君は
天下無双だ、君は
Perfect human だ君は
解散の時も、「この8人でグループLINEつくっておくね」とLINEまでさらっと交換させてくれた
k君のご先祖様、きこえていますか?
あなたたちの子孫は完璧ですよ。
あなたたちの家系図へ仲間入りしちゃおうかな?なーんちゃって

男性陣と解散し、私と友人と先輩たちはカフェへ
合コンのメインはもはやここの部分といっても過言ではない
私が、「じゃあ、せーのでいいなと思った人の名前言おう」と提案すると「それがいい」と、みんなすぐにのってきた
「せーの」
「「「「k君」」」」
知ってた
4人でそうだよね〜!といい
口ぐちにk君の素敵だったところを言いあった
「悪いとこなかった」
「あんなん絶対女おるやろ」「きいたけど、最近別れたらしいよ、長続きせんらしい」「やばい、それ私が傷をふさいであげないと」「いや、私が塞ぐんで」「は?」
「フットサルやるんと」「えー!はちみつレモンつくって応援いかな」「はちみつレモン(笑)」「は?」「料理も好きなんと」「えー!食べさせてほしーい!」「k君家のエンゲル係数が爆上がりするからやめたげて」「は?」
途中何度かギスりながらも盛り上がり
もしk君から連絡があっても恨みっこなしね、という約束をし解散した
友人から、肉美は自分からk君に連絡しないの?ときかれので
「まっ、あっちから連絡きたら?返事してあげようかな、くらいかな?やっぱ男性側から連絡がほしいっていうか?ちょっとくらい強引な所、みせてほしいっていうか?」というようなことを答えた(友人からは2度目の「何様だ」を頂いた)

次の日、職場でランチ休憩中に、k君から個別でLINEがきた
選ばれた!!私がシンデレラよ!!
脳みそが痺れた
でもここですぐに返事をすると「まってました」と言わんばかりじゃないの、という頭の中のもう1人の私と、「LINEがきたらすぐ返す、その方が気持ちがいいのでは?」というもう1人の私が戦い後者が勝った
返事がはやくて悪いことないだろ
LINEをひらいてみると、昨日の合コンへ参加してくれてありがとう、という感謝と、またみんなでのみにいこうね、という重くない誘いの言葉、そして締めくくりに仕事頑張って、というエールが綴られていた
私の彼ピ、完璧じゃん?
慎重に言葉を選び、返信する
とは言ってもここで浮かれ騒いでしまってはいけない
クールにいこう、私はアラサーだ

いつもの友人への返事の例

クールを念頭に置いたk君への返事

絵文字スタンプ…連打…????
完全に浮かれ騒いでしまった

ただ連絡がきた、という事実は揺るぎないので、さっそくマウントをとらなくてはいけない、私の男に手を出すな、と思い立ち
女性陣のグループLINEに
「k君から連絡きましたぞよ〜!」と報告したら、みんなに同じような文面の連絡してたということが判明
ただのマメな男だった、これは恥ずかしい。
その日はおとなしく寝た

その何日か後、職場で休憩中、
友人から「k君からごはん誘われた♪」と連絡がはいった
やりやがったな
私と先輩たちは口々に、「嘘でしょ」「いつ?」「ランチ?ディナー?」「どこ行くの?」などと矢継ぎ早に質問した
友人はデバイス越しでもわかるくらい嬉しそうに「ひとまずランチ♪」と返してきた
先程からその文末の音符をやめな
しかし最初のデートがランチとは、下心を感じさせない最高の采配
でもわかる、友人は可愛いし、オシャレだし、朗らかだし、思いやりあるし、気遣いの達人だし、人の機微に聡いし、ほんとうにいい奴なんよ、私だってできたら友人と付き合いたい
負けたわ、貴方達お似合いよ
私と先輩たちは白旗を振り、「頑張って」「結婚式にはよんで」「お幸せに」などと打ち込み、死んだ魚の目で仕事に戻った
しかしこんな完璧な人間がいるもんかね、なにか決定的にまずいところがあってもおかしくなさそうだ。酸っぱい葡萄的にそう思った。この伏線はこの後すぐ回収される。

友人はk君とウキウキでランチデートにいった
結論をいうと、マルチ商法への勧誘だった
まずテーブルに本を2冊おかれ(なんかきいたことある題名の本、あまり覚えてないとのこと)内容を紹介され
はじめに30万かかって
その後は月に10.20万かかるけど、人脈を広げていけば、その分ちゃんと返ってくる
友だちをたくさん紹介してくれれば、はやく統括まで上がることができる、そしたら後は楽ができて、お金が勝手にはいってくるだけ
だいたいそのように説明されたそうだ
友人は真っ青になり「考えておくね」と返事をしすばやく帰宅したとのこと
帰宅後女性陣のグループLINEで
「勝手に期待した私も悪いが悲しい」と嘆く友人
慰める我々
その後友人が連絡を返さなくなったからなのか、先輩達へもご飯の誘いがあり、最終的に私にもご飯の誘いがきた。私が最後ってなんだ
「こいつしか残ってねえじゃないか」感がすごい
「ごめん、仕事が忙しくて」と2度断ったところ、連絡がこなくなった
やはりあった、決定的にまずいところ
完璧な人間なんていないんだね
今後k君がマルチ商法から抜けられるか
巨万の富を得るかはわからないけど
マルチ商法ごとk君を愛してくれる人に出会えるように願っている
私にはできなかったけれど

宝石商リチャード氏の謎鑑定1〜9感想

※ネタバレあり
「とにかく私を信じて読んでほしい」
友人におすすめされ一気買いした
宝石商リチャード氏の謎鑑定1〜9巻

あらすじ
《酔っ払いに絡まれていた美貌の外国人・リチャード氏を助けた中田正義。彼が国内外に顧客をもつ敏腕宝石商と知り、祖母の遺産、ピンク・サファイアの鑑定を依頼する。その宝石が秘めた切ない“謎”がリチャード氏により解かれるとき、正義の心に甦るのは…?美しく輝く宝石に宿る人の心の謎を鮮やかに解き明かすジュエル・ミステリー》
1〜6巻までは短編でオムニバス
7巻からは長編

正義は公務員を目指している大学生、名前の通り正義感があり真っ直ぐな性格、たまに突っ走り過ぎるところもあるけれどとてもいい奴
リチャードは絶世の美貌の持ち主のイギリス人、世界各地の十か国語以上の言語を使いこなす
ロイヤルミルクティーと甘いものが好き

結論から言うとこの作品に出会えてよかった
おすすめしてくれた友人に感謝のキスを贈りたい
1巻から順繰りに感想をしたためていきたいなと思ってたんだけど
数少ない私の言語野の引き出しに
この作品の感想を語る語彙が無い
どんだけ棚をひっくり返しても入ってない
とにかく正義とリチャードのやりとりでこちらはずっとニヤケ面

例にだすと1巻140ページ
「お前、しかめっ面してる時でも、びっくりするほどいい男だと思うよ」
これは仏頂面のリチャードに、正義が微笑みながら言った一言
これが1巻の140ページ
こちらこそ本当にびっくりした
この発言をうけてリチャードは正義に、そのような不用意な賞賛をやめるよう、反省を促す為、わざと思わせぶりな態度をとるんだけど
この、やられたらやり返す、いちゃつきの半沢直樹みたいなのはこの1巻以降延々と見せ付けられるので覚悟した方がいい
1巻164ページなんか正義がリチャードに
「これまでも無自覚に誰かを褒め誤解されてきたのではないか」と問われた際「大多数の日本人と同じようにシャイなのでそれはない、お前は感動的に美しいからだ」と説明したあと、「正直お前の顔面レベルは人間やめてると思うし、いい天気っていうより、ダイヤモンドダストとかオーロラみたいな」とか言い出したりする
このあたりで気づきが確信にかわる、正義の語彙は半端ではない
幼い頃絵本のかわりに広辞苑読んでもらってた?
ダイヤモンドダストとオーロラをくらったリチャードは「もうしばらく黙っていなさい」と押し殺した声で言って奥の部屋に消えた
リチャードは気持ちが大きくなるとすぐ奥の部屋に消えるところがある、これからもどんどん消えていくしその姿が身悶えするくらい可愛い
正義はとにかく天然の人タラシ的なところがあり
リチャードに対し「宝石!生きた宝石だよ!」とか言っちゃう
リチャードを例える際、イケメンとかハンサムとか美男とか美人とか、いろいろ言葉はあるが全部しっくりこない、「そこにあるだけでいい」て感じだ、と考え正義が導き出した答え、それが「生きた宝石
私が合コンで言われた「おどるほうせきに似てるね、ドラクエの。」とは全くわけが違う

とにかくこのような「言葉にできない」がてんこ盛りで
1巻〜4巻で、「は?すごっ」となる
でもまだまだそんなもんじゃない
5巻〜9巻はもう、とんでもないことになっている
1巻〜4巻で、「いやいや、ないない。これ以上のときめきはない」て思う、そんなことない、ある。これ以上のときめきが5巻〜9巻にある。とくに9巻、こちらの想像を遥かに凌駕してくる
いうてもう三十路、いままで沢山の作品をみてきた、この私の心臓を高鳴らせることできるかな?みたいに斜に構えてたらやばい、殺される。
何回も止まったもん、心臓
申し訳ない、9巻が想像を絶するっていったけども8巻も凌駕してくる、あと7巻も、あと6巻も、嘘、全部、全部が超えてくる

〜ランキング形式で発表します〜

【中田正義・天然たらし発言ランキング】
5位・6巻266ページ
「…お前の顔を見てると、「きれいだなあ」ってこと以外どうでもよくなる。怖くないよ」
正義は実の父親に難があるんだけど、そんな父親と直接会うことになった際、リチャードに「会うのはこわいですか。」と問いかけられて返した一言
こんなこと言われた日にはシンプルに心臓が止まる、ちなみにリチャードは「私を褒める元気があるならいい」的なことを言って受け入れてた。物凄い包容力を見せつけられて、私は赤ちゃんになった

4位・4巻288ページ
「甘いもの見てにこにこしてる時の顔なんかさ、虹のかかってる空みたいで清々しいくらいきれいだぞ」
俺は上機嫌なお前を見るのが好きなんだ、と言ってからのこの台詞
これをくらったリチャードは応接間にひっこんだ

3位・4巻274ページ
「本当にないって。お前と電話できるってだけで奇跡みたいに嬉しいんだぞ。だって連絡がとれるってことは、世界のどこにいても、お前が元気にしているかどうか、ちゃんとわかるってことだろ。嬉しすぎてスマホが手放せなくなりそうだよ」
リチャードが「離れている間は電話しましょう」と正義に提案をしたところ「照れるな」というので「不満があるのか」ときいたところこの返し
これをまともにくらったリチャードはbotになってしまった

2位・4巻297ページ
「あ…ごめん、今のお前が、あんまりきれいだったから見惚れてて…言葉が頭に入ってこなかった。」
リチャードが大事なことを長々と説明してくれた後にこの台詞
これには私も大層驚いてしまって「きいてなかったの〜!?」って声にだした

1位・8巻94ページ
「俺もすごく嬉しいよ。言うまでもなさすぎて、言ってなかっただけだ。今日も世界一きれいだな」
説明不可能

【中田正義・豊かな表現ランキング】
5位・1巻10ページ
「全てのパーツを世界で一番美しい人間から集めてきて、奇跡的なバランスで、調和させたような生き物だった」
リチャードを一目みた時の正義の感想
ページ数に注目してほしい
1巻の10ページよ、初手でこの語彙力
1巻でこれ?ついていけるだろうか、この世界のスピードに。そんな一言

4位・3巻153ページ
「宝石の化身のようなリチャードが着ると、鬼に金棒を持たせて2丁拳銃つきのベルトを与え日本刀までおまけしたような最強装備になるらしい。美貌の暴力だ。」
タキシードを着たリチャードをみてこの例え
鬼に金棒を持たせて、2丁拳銃ついたベルトつけさせて、日本刀持って…持たせすぎ!田治見要蔵か!
ちなみにこの後、黙ってる正義にリチャードが「おや?褒めないんですか?」みたいにすまし顔したら
「美しすぎて言葉失ってた。その格好でふらふら出歩かないほうがいい、車の運転手が事故するから」
というやりとりをしたので、私はひっくり返った

3位・5巻12ページ
「あの店主の美貌は正直人間を止めているレベルである。見るだけで癒される。高級なクリスタル・ガラスのシャンデリアの輝きが色あせて見えるくらい美しい。」
あ〜あ、とうとうシャンデリアの輝きが色褪せちゃった

2位・5巻99ページ
俺が顔を上げると、リチャードがまた、澄み切ったブルーの瞳で俺をじっと見てきた。何だろう。魔法の泉のような青だ。待っていると女神様が出てきて願い事は何ですかと尋ねてくれるような。
シラフでその発想はでん

1位・7巻225ページ
「リチャードはややあってから、小さくため息をつき、目尻を下げ、口角をわずかに持ち上げた。蜂蜜のような微笑みだ。」
とうとう笑顔が蜂蜜になってしまった
さぞとろけるように甘いんだろうと思う
ちなみにこれを勝ち得るためなら、貴婦人だろうが男爵夫人だろうがシャンパン飲み比べでも殴り合いでもするだろう。って正義は言っていた
私も参戦する 拳を使った喧嘩などしたことないが、ホーリーランド読んだことあるしいけると思う

【わかる私もそうなるランキング】
5位・4巻271ページ
空港にて口笛を吹きし者
空港にて、銀座に戻りますと宣言したリチャードに喜ぶ正義
「雄たけびは結構。それで返事は?イエス?」
「イエス!イエス!絶対にイエスだ!」
「返事は一度でいい!」
『ヒューッという口笛が遠くから聞こえてきた。よくわからないが祝福されている。』
わかる私も絶対に吹く

4位・3巻142ページ
資生堂パーラーのお姉さん
あと二歩でテーブルに苺パフェを運ぶことができるのに
「私を一体なんだと思っているのです」
ロイヤルミルクティー過激派の、気難しいけど時々可愛い甘味大王、じゃないのか」
上記のふたりのやりとりが腕にきたのかパフェの頭頂部の苺を何度も落とし、その度に厨房に引き返してたお姉さん
わかる私も絶対に落とす

3位・3巻156ページ
骨董屋の伊藤
正義がリチャードに、機嫌が悪くなってきたら舐めろよ、といってミルクティー味の飴を渡そうとしたところリチャードが「感謝しますが…」としぶったので「目の保養代」と説得して手渡したんだけど、そのやりとりの後に『これがいつものことなんですよ』という感じで正義が伊藤にアイコンタクトしようとしたら、伊藤はずっと窓の外をみていた
わかる私も窓の外みる

2位・6巻97ページ
あやめちゃんと板垣
タレントを辞めたいと言うあやめちゃんと
あやめちゃんとお付き合いしているマネージャーの板垣。
辞める辞めないで言い争いをしていた際
「息をするように私を褒める男に「君はできる」と言われても信用できない」といったあやめちゃんを、説得しようと小芝居を打つ正義
「リチャード、いつも、いつも、きれいだなあって褒めて、悪かったよ」これを皮切りにふたりの仲睦まじいやりとりを見せつけられた結果あやめちゃんと板垣は仲直りした
わかる私も仲直りする
ちなみに「他人ののろけ話をきくのは久しぶりで楽しかった」とあやめちゃんが感謝した際
「何の話だろう」と正義は言ってた
素直になんだこいつと思った

1位・2巻197ページ
カウンターのお姉さん
バレエを観ることになり、ドレスコードのある席だから服装や髪に問題がないかチェックしてください。とリチャードに言われた正義が
「どこも問題ないよ。いつも通り世界一きれいな男が俺の目の前に立ってる」と言い放った、その瞬間ものすごい勢いでむせたカウンターのお姉さんが堂々の一位
わかる私もむせる

ランキングをみると
リチャードってばやられっぱなしじゃんて思うかもしれないけど、書ききれないだけでそんなことはない、しっかり年上としての矜持をみせやり返している
ただそのやり返しがあまりに強烈
たまにお互い熱くなりすぎて
「へへ…もじもじ…」みたいな空気になるときあって
こちらが「ああ〜!」とか叫んで身悶えすることになる

リチャードと正義のやりとりに悶えがちだけどストーリーももちろんとてもよくて
とくに谷本さんっていう女の子、彼女の言葉は響くものがある
宝石商っていままで表現するのが難しかった感情を、綺麗にまとめて言葉にしてくれるから納得しやすい
そうしてくれると生きやすくなるよね
宝石商という作品はありのままの自分で生きていいって教えてくれる

ちなみに26編も短編が載っているファンブックもでてて
こちらも最高の一言
表紙をめくるとふたりの全身のピンナップをお見舞いされるから腹に力入れておかないとあまりの破壊力に無限の彼方まで吹き飛ばされて終わりになってしまうから注意してほしい
10巻が6月にでるんだって
もうすぐ過ぎて嬉しい
限定版には正義とリチャードのアクリルスタンドがついてくる
在宅勤務になってから精神安定のためPC前に7巻を立てかけてあるんだけど換わりにアクリルスタンドを立てることができるってわけ

7巻の表紙世界一凄くない?
こんなリチャードが目の前にあらわれでもしたら私なんかは絶対不躾にジロジロとみてしまう
そこを正義に遮られたい、そして恥を知りたい

出席に丸、欠席に二重線

以下下書きのままだったので投稿

去年のクリスマスの話

月に1.2回誰かしらの友人の家に集まって

映画を観るという催しを開いているんだけど

我々は毎回アクションとかクライムとかホラーとかしかみない

今回は、クリスマスということもあるので

平素なら観ないやつをみてみないか、ということになりこれをみた

ホットロード

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あらすじ

中学二年生14歳の女の子、和樹は母から愛されず孤独を抱えていた、ある日、友人であるえりに誘われ暴走族の集会に参加し、そこで不良の男の子、春山と出会う。しだいに惹かれあうふたりだったが暴走族のリーダーとなった春山は敵対するチームと激しいしのぎを削ることになりー

 

ここ最近だと「暴走族」てあまりきかないなと思ってホットロードwikiみたら、原作の連載開始が1986年だった

そりゃ耳馴染みがないわな

私さえまだ生まれてない

でも納得、1986年とか暴走族全盛期くらいやと思う

この頃の父さんの写真みたら髪型リーゼントやし

そういう時代であることを念頭に置いて鑑賞することにした

 

↓エンディングまでのネタバレあり

まず主人公の和樹ちゃんが

スーパーで万引きかまして捕まって

婦警さんに「あなた、さっきから偉そうね」と叱られるところからはじまる

そりゃそうなんよ、万引きしといて和樹ちゃん「無」の表情してたから

そんな和樹ちゃんを担任の先生が迎えにきてくれるんだけど

「ママは?」て和樹ちゃんがきいたら先生は「お仕事で忙しいみたいで」と説明するのだが

和樹ちゃんは先生に「先生、ママは男とあってるんですよ。今日誕生日だから。」と言って去っていく

この時の先生の心境やいかに

 

和樹ちゃんがいうには和樹ちゃんのママは高校の時から付き合ってた大好きな彼氏と結婚できず、無理矢理お見合いさせられた男性と結婚、和樹ちゃんを身ごもり出産、そして離婚

その後元彼もママ以外の女性と結婚したが、現在離婚調停中

ママは頻繁に元彼と会っていて再婚を考えている様子であり

いま和樹ちゃんとママが住んでいるマンションも、元彼がお金をだしていると思う。とのこと

和樹ちゃんの立場が複雑であるということがうかがい知れる。

 

和樹ちゃんが家に帰ると

リビングでママがボーと座っていて

和樹ちゃんはママに

(これが私のママへの誕生日プレゼント)っつって

「ママ、私今日万引きで捕まったよ。連絡なかった?」て言う

娘からずいぶんな誕生日プレゼントもらったママ、なんと返すのかな思ってたら

「ママ…仕事だったから…」

 

ママ嘘でしょ

「これはだめやろ」

ここでいなすのは悪手では

友人達も「漏らすまで叱りとばせ!」「ボーとすな!」「こんなん泣くまで怒鳴りつけて抱き締めて終いやろ!」と口々に言っていた


落胆した様子で自分の部屋に帰っていく和樹ちゃん

この段階で和樹ちゃんのこと強く抱き締めたい

こんな思春期真っ只中でこの家庭環境は、たしかに表情「無」になるかもしれん

 

ママとすれ違っていく毎日

そんなある日学校で

横浜から転校してきた茶髪のマブい同級生、「エリ」に

「先輩がかっこいい人紹介してくれるらしいから、今夜集まらない?」と誘われる

他の同級生に「あの女相当遊んでるらしいよ、関わらないほうがいいよ」と言われるも無視し

「行こうかな」と返事する和樹ちゃん

嬉しそうにはしゃぐエリ

 

余談だけど私はギャルが性癖なので

エリが好みのタイプ

「なに読んでんの〜?キモオタ君♪」て声かけられたい

「わ!なんでこの子こんなエッチな服着てるわけ〜?キモオタ君こういうの好きなの〜?」

「フッフヒッ…そういうわけでは…」(うっ!いい匂い…!)みたいになりたい

 

エリに誘われその日の夜

暴走族の集会的なものに参加する和樹ちゃん

ついていけず、静かな場所でひとり座って遠くを見ていると

1人の男の子があらわれ

「なにみてんの?いくつ?名前は?」と声をかけてくる

怒涛の質問責めを華麗に無視する和樹ちゃん

そんな和樹ちゃんに男の子はフンッと鼻で笑い

「お前、家庭環境悪ぃだろ」とずいぶんなご挨拶をかまし

そう、これが春山である

初対面でなかなかのことを言われた和樹ちゃん

なんて返すのかなと固唾をのんでいると

「てめぇには関係ねえだろ」

まさかの口悪

和樹ちゃん可愛い顔して、男勝りで口が悪いところ正直「すこ」でありんす妾、と思っていると

春山はまたフンッと笑って

バケツにためてた水を片手で掬い取り、和樹ちゃんにピシャッとかけた

どういう感情の表現?と我々が一様にぽかんとしたところ

和樹ちゃんの方は流石反応がはやく

春山のがら空きの首筋に素早い手刀をお見舞いした

 


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ここで私は

「俺にそんな態度とるやつお前がはじめてだ、フッおもしれ〜女。」

これがくる、と思って身構えたが


春山は和樹ちゃんをギロッと睨むと

バケツの中の水を和樹ちゃんの横あたりに全てぶちまけ(和樹ちゃんには当たってない)

「二度とくんじゃねえ」

まさかのマジ切れ


それを観ていた我々一同は口を揃えて

「この男はヤバい」「和樹ちゃんはやくお家に帰り」「警察よぶ?」

次々に和樹ちゃんを説得した

後ほど合流したエリが言うには

「春山があんなに女の子に怒るとこ、はじめてみたって先輩が言ってたよ!」

とのこと

いや、だからって全然(私にだけ特別な態度なわけ?ふ、ふん…なんなのよ(照))

みたいにはならんと思うのよ

 

ここで和樹ちゃんが春山の暴走族としての立ち位置を教えてくれるんだけど

「春山は、交差点に一番に突っ込んで行って車を体を張ってとめる役「斬り込み」を担ってる」

とのこと

(車が行き交う交差点に単身バイクでつっこみ、車を止め、歓喜の雄叫びをあげる春山の映像)


「え!?迷惑!!!」「なんその仕事!!?」「時給いくら!?」「こいつやべー!《ホンモノ》じゃん」

野次が止まらなかった


そんな迷惑な春山

夜も更けているため、家までバイクで和樹を送ってくれるという

やべえ奴かと思ったが、やるじゃん春山!

レディを送るのはよいことだよ

和樹を家まで送って帰った春山は

別れ際に「悪かったな、むしゃくしゃしてて」と

謝罪する

これもやるじゃん春山!謝れるのはいいことだよと思っていると

「女にふられたんだろ」と煽る和樹ちゃん

か、和樹ちゃん!?

あまりにも命知らずなんだね

 

春山はなんて返すのかな、と固唾をのんで見守ったところ

「ぶっ殺されてぇのか」


「え!?殺人宣言!?」「やっぱりこいつやべー!《ホンモノ》じゃん」「はやく家にはいったほうがいい」「男の人よんで!」

もう私が警察よぶわ、と我々が騒いでいると

和樹ちゃんもそう思ったらしく

(こいつやば)って考えて立ち去ろうとする

春山はそんな和樹ちゃんの肩を突然抱き寄せ、

「お前、オレの女にならない?」


「どういう性癖?」「どゆこと??」「ここで『うん』ていう女逆にこわいやろ」「みて、鳥肌」


和樹ちゃんも我々と同じ顔して

ドン引きの体で曖昧に受け流しその日は春山と解散


次の日ママと朝食を食べてると

ママが和樹ちゃんがピンクのガウンを着てるのみて

「それママのガウンよね?勝手に着ないでよ!たくさん洗濯するからサーモンピンクになっちゃう!」と怒鳴りはじめる

昨日よくわからん男に鬼絡みされた和樹ちゃん

早朝にはママに激怒されてもう目も当てられない

 

ママと一緒にいても喧嘩になるから

和樹ちゃんはエリと遊んでたんだけど

街をうろついていたところ、車に乗って現れた大学生二人組の男に

「彼女たち!あそばない?」と声かけられて

エリがホイホイついていってしまう

どんどん人気のないところへ進む車に不安になってきたエリが「どこいくの?」と声をかけると

「楽しいとこだよ〜」と男たちはヘラヘラ顔

嫌な予感がした和樹ちゃんは

男どもの隙をつきエリの手を引き逃げ出す

「まてまて〜!一緒にあそぼうよ〜」などとにやけながら追う男たち

 

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これは無頼男のレイジ


「逃げて〜!」「このままだと胸糞悪い展開になっちゃう!」「警察よんで〜!!!」

手に汗握る我々


逃げてる途中でエリと散り散りになってしまい、

コンテナの中に隠れ震える和樹ちゃん

そんなとき扉が勢いよくひらかれ、現れたのは

 

「なめてんのか、てめぇ」

は、春山〜〜〜!!!!!!!!

 

随分探し回ったのか、息と髪を乱し雨に濡れた春山

「助けにきてくれたの〜〜!!??」

「好きになっちゃう!!!」「はじまるね、物語」「ふ〜ん、やるじゃん」

春山の株が一気に上昇する我々

 

他の人に助けてもらってたエリと合流し

和樹ちゃんは春山のバイクに乗せられ

その広い背中に頬を寄せしがみつくのであった

いい話しじゃん!ホットロード、完!

 

と思ったがまだ終わらず

そんなこんなあり

二人はお付き合いするようになる


春山が加入しているチームには代々リーダーから

引き継いでいるバイクがあるんだけど

今のトップが引退するから、春山がそれを受け継ぐことになるかもしれん、となり春山はウキウキでバイクの横で寝ちゃったりする

ただ、リーダーになるにはみんなを認めさせなきゃいけねえ、てことになって敵対する勢力(隣町のチーム)に一人でカチコミにいってびっくりするくらいボコボコにされて帰ってくる

春山の唯一のよいところ、「顔面」に引くくらい包帯つけて戻ってくる

チームのみんなは「春山やべえな!気合い充分じゃねえか!おめえが次のリーダーだぜ!」と感銘を受けトップとして認められるんだけど

たまったもんじゃないのは和樹ちゃんで

「もうほんとに心配だから、やめてほしい」と頼む

春山は、「俺にはこれしかねえ」とかなんとか言って流すが最終的に可愛い和樹ちゃんに根負けし

「俺が心配なら、一緒に住むか」

と言ってちゃっかり同棲プランへの加入を進める

和樹ちゃんはこれに同意し、アパートに二人で住みはじめる

ちなみにこの段階でこの二人に体の関係はない、キスもない

和樹ちゃんがエリに「あいつ夜は居なくなってしまうから、気持ちがわからない」と相談したら

エリは「あんたのこと大事なんだよ」ってエールを送ってくれる

 

エリって本当いい子

ちなみに長文になりすぎるから端折っているけど

エリと和樹ちゃんの友情もきちんと描かれている

 

何故春山が和樹ちゃんに手を出さなかったのかは、あとからわかるんだけど  

春山の後輩が「今の女に手だしてないってマジですか?」みたいなこときいたときに春山はアスファルトの壁に後頭部をコツン…と寄せ「あいつ…本当綺麗でさ…汚せねぇよ」みたいなこと言ってた

とりあえず歴代の恋人達に謝ったほうがいい


そんな穏やかな日々が続き

スーパーでふたりが買い物中

「明日の朝なにがたべたい〜?」などといちゃついていたところ春山が

「蟹がたべたい」とリクエス

この無邪気な一言がこの後の珍事件の幕開けになるとはこの時

傍観者の我々もNetflixの中の二人も思ってもみなかった

「朝から蟹ってお前」

友人がそう呟いた

和樹ちゃんも

「え〜朝から?」と一瞬難色をしめすも

そこは、我々と違い春山に対し愛があるため、「お味噌汁にでもいれようか」とバブみがあふれてしまう回答をし、蟹を買い物カゴに放り込んだ

ふたりは朝ごはんに蟹をたらふくたべ、

和樹ちゃんはテストがあるため、学校へ

和樹ちゃんがテストを受けていると、突然の腹痛で倒れ、病院へ運ばれてしまう

お医者様がいうには「食あたりだね」とのこと

和樹ちゃんは病院で薬をもらって思い出す

「春山も蟹たべてた」

薬を受け取りそのまま走って春山のところに向かう和樹ちゃん

和樹ちゃんが病院へ運ばれたという連絡をききつけ、受け付けをしていたママに声をかけられるも無視し春山のもとへ


アパートのドアをあけると

そこには脂汗をかき腹をおさえのたうちまわる春山の姿が

「病院いけよ」「わかる痛いよね、胃腸炎」「なんかわろた」

「救急車よぶ?」


我々が唖然としている間に和樹ちゃんは

すばやくヤカンを持ち、先程お医者様にもらった薬を春山の口元にもっていき「のんで!春山!」と声をかける

「ぐう〜」とか「うう〜」とか呻いて全然のまない春山

 

ここで私はピンときた

私は小学四年生の時から、ボーイズラブを嗜んでいるのでわかるのだ

 

「口移しがくる」

 

私の絶望をはらんだ呟きがきこえたのかきこえていないのか

和樹ちゃんはヤカンの水をグッとのみ、薬を自らの口に放り込みそのまま春山の唇に重ねた


「やっぱり」「まじ?」「夢?」「自分でのめよ」


しかもここがっつりキスシーンをみせてくるんじゃなくて

後頭部で隠して唇と唇が合わさっているところを巧みにみせない手法だった

「せめてキスシーンは濃いいのがみたかった」

友人の悲しそうな声は春山が嚥下した薬のようにとけてなくなった


困難に立ち向かったふたりは

ますます絆を深めていく

残りの懸念は和樹ちゃんとママの関係なんだけど

ある日春山が和樹ちゃんを家まで送っていくと

ママと鉢合わせてしまい口論になる

あなたのこと心配だったというママに対し

和樹ちゃんは

自分のことよく思ってない母親とふたりってどんな気持ちかわかるかと

男といるほうが幸せなら

私ここにいていいのかって思うじゃん、と

「私うまれてきてよかった?」

ときく

答えに詰まるママ

 

固唾を呑む我々と泣く和樹ちゃんと苦悶の表情ママの前に

春山は静かに現れ

 

「おばさん、こいつのこときらいなの?

もしそうなら、

俺がもらっていっちゃうよ」

 

この台詞

 

「は、春山〜〜〜!!!!」「合格」「痺れたわ」「これは認めざるを得ない」

春山、よいところは顔だけとか言ってごめん

やっぱおめぇ漢だよ

湧く我々

 

ママも春山の男らしい一言にハッとし

「あげないわよ!親が自分の子をきらいなわけないじゃないの!うんでよかったに決まってる!」

と覚醒し大号泣

 

よかったね、これから少しずつでも歩み寄れたらいいね

泣く私

泣きすぎの私に半笑いの友人たち

 

一方でチームの抗争は日々激化していき

とうとう敵対チームと直接対決をすることになる

そんななか春山は和樹ちゃんに

「俺のことなんかいつでも捨てられるような女になれ、俺が追っかけたくなるような女になれ」

「親も生きてるんだって、なんかあっても思え」

このような名言を連発する

 

え…春山…お前…死ぬのか…?

「こいつ死ぬ気か?」「丁寧にフラグたてるな」「この戦いが終わったら、俺あいつにプロポーズするんだ、のやつやん」「恋空になっちゃうの?」 

 

我々の心配むなしく

進んでいく物語

対決の日、春山は高熱で倒れてしまう

このちょっと前に和樹ちゃんが野良猫をひろうんだけど

和樹ちゃんが飲み物買いに行ってる間に

その子猫を抱き上げ

「これ終わったら、もう心配かけないから、待っててって、お前、あいつに伝えてくれる?」

って優しく言う

 

春山〜〜〜〜!!??

お願い、死なないで春山!あんたが今ここで倒れたら、和樹ちゃんとの約束はどうなっちゃうの〜〜

次回、「春山死す」。デュエルスタンバイ!

次回予告が頭を駆け巡る私

 

いよいよ子猫に語りかけ代弁を頼みはじめてしまった、こうなっては終わりかもしれない

「あいつは最後に、愛と、生きることの大切さを教えてくれました。あいつの分まで生きる」

みたいなオチになったらどうしよう

死んでどうなる

生きろ春山

苦悶の表情の我々

 

そんなことはつゆ知らず和樹ちゃんは
春山の買い物のついでに、公衆電話からママに電話して

「再婚してもいいよ」って伝える

成長した和樹ちゃんに、自分涙いいですか

 

和樹ちゃんがママに電話しているすきに春山は高熱がでているにもかかわらずバイクにまたがりチームのもとへ

当然のように事故る春山

絶句する我々

意識不明の状態でかなり危ない状態になってしまう春山

和樹ちゃんは抜け殻のようになってしまい

食事も喉を通らなくなり

ママがなにを呼びかけてもダメで

とうとう胃液をはいて意識を失ってしまう

そんな和樹ちゃんをママは懸命におんぶし

病院にはこぶ

そんなママが着ていたのは

大事にしていたピンクのガウン

ママは自分のお気に入りのガウンが吐瀉物まみれになろうが気にせず

和樹ちゃんを病院に運んだってわけ

 

Mama〜〜〜〜!!!!ooh〜〜〜ooh〜〜〜!!!

失礼、ボヘミアン・ラプソディがでてしまいました


意識をとりもどした和樹ちゃん

泣きながら抱きつくエリと

泣きながら「自分の体に謝りなさい」と怒るママ

和樹ちゃんがごめんなさい…と涙ながらに謝ると

ママが

「春山くん、意識をとりもどしたのよ」

と教えてくれる

 

時は立ち

そこには転がりながらも必死で自電車をこぎリハビリする春山の姿が

春山〜〜〜〜!!!生きとったんかワレ!!!

「生きててよかった」「やるじゃん」「心底うれしいよ」「流石」

春山への賞賛が止まらない

生き延びるなんてたいした玉だ

ここで終わる男ではないと我々は信じていたよ

 

そして月日は流れ
春山の職場にお弁当を持っていく和樹ちゃん

春山は少し足を引きずりながら、はにかむような笑顔で手を振ってくれる

和樹ちゃんがここで一言

「いつか、春山の赤ちゃんのお母さんになりたい。それが、今の私の、誰にも言ってない小さな夢です。」

 

そして流れる

尾崎豊

OH MY LITTLE GIRL

 

「オーマイリトルガール!!???!」

仰け反る我々を尻目に

名曲をバックに砂浜を笑いあいながら仲睦まじく歩くふたりを映し、この映画は終幕

 

感動した

ママからの愛情に飢えていた和樹ちゃんが、春山と出会って、愛を知り見つけ出せ「春山の赤ちゃんのお母さんになりたい」と言えるようになるなんて尊いと思う

あと春山の生命力の強さ、本当感心

あれだけ立てたフラグを折り今生きている、これが本当によかった

もしするなら結婚式には我々も呼んでいただきたい

いつまでも仲睦まじくいてほしい

瞬きしたら終わった

ヒプマイ のライブ

昨日の9月8日のやつ行ってきた

行ってきたというか、私はシンプルに外れたんだけど、友人が当ててくれたので、一緒に行かせていただいた

友人は本当にヒキが強い

どんだけ徳を積んどるんだ

友人、前世、マザーテレサの可能性ある

 

いままで行ったことあるライブは安室ちゃんと、米津玄師と、MSSPだから

二次元のライブってはじめてですごいドキドキしてたら

友人が「いい?覚悟を決めておいてね、負けたらダメだよ。」

って真剣な瞳で言ってきて、頭ん中ZARDが流れた

二次元のライブって、そんな覚悟がいるんだ…て息を飲んだ

 

この日のために、好きなYouTuberの子が購入品紹介でのせてた、灰色の半袖コートみたいなやつ買った、前閉めたらワンピースになるやつ。

この灰色、まさに寂雷先生っぽいな、と思って買った、御誂え向きと思った。

ゾゾタウンにあったからゾゾタウンで買ったのだけど着た後に前身頃を閉じて、胸の下に、付属のお洒落な紐を結ぶんだけど肥え過ぎてて、結んだら、苦しすぎて死と直結することになった

(裏切られた)という気持ちでいっぱいになった。

もう一度ゾゾタウンのモデルさんの画像をみたら、紐を結んで余ってる部分すごい長かったのに、私は3ミリくらいしか余ってなくて、泣いた

友人がいっぱい穴が空いた、お洒落なベルトを持ってきてて貸してくれたので、紐の代わりにベルトにかえることで事無きを得た

友人はポ女だから、鮮やかな黄色のシャツ着ててかわいかった

なんか髪の毛もオシャレにまとめてた

私は化粧だけ義務的にすませて、生まれたままの、起きたままの髪でいざ参ろうとしたら「おい!髪の毛をやれ!」って言われて友人が髪をセットしてくれた

「やっぱボブの人は後ろが大事よな」「うん」「この髪の毛はこっちに流すね、ふわふわな方がいいやんね」「うん」

私は「うん」ていう機械になってた

私の髪の毛、ボブっていうんや

外国人みたいだね

 

大阪城ホールにいく電車のなかで、可愛い子が、物販一緒に並びませんか?て声かけてくれた。

うそやろ?て思った

ライブいったら、こんな可愛い子に声かけてもらえるの?てなった

我々はもうすでにリングライトなどは買っておいたから、物販には並ばない予定だったので

途中まで一緒に行くことにした

無料配布のドリンク受け取って、物販の前まで行って、可愛い子ちゃんとはバイバイした

もう価値があった、と思った

こんな出会いもあるなんて素敵だな、て嬉しかった

そのあとバスタブで写真撮って、その時すでに14時30分だったのだけど

有料のドリンク飲みたいね、てなって並んだらスタッフさんが「もしかしたら開演に間に合わないかもしれません」てアナウンスした瞬間に友人が「よし、やめよう」て言いながら列から抜けた

判断の速さ、毒島メイソン理鶯かと思った

元軍人じゃないとその速さ、だせない。

 

会場に入って

私は本当席とかわからんから、友人にドラクエ方式でついてった

友人も「私についてきて」って言っててかっこよかった

友人について前にズンズン進んで到着したら

一番前の席のど真ん中やった

友人が席の後ろの席番号を何度も確認し、

「ここだ………」と呟いた

私は全然理解ができなくて「無理」と言った

友人、前世マザーテレサ説、立証。

 

目を白黒させてたら、一番前仲間の人たちが、無理すぎませんか??って声かけてくれて

マジで無理すぎませんか??集団で夢みてます??てみんなでずっと言ってた

後からきた一番前仲間の人たちも

「そんなわけない」「まじでここ?」て言いながら席の後ろの席番号を何度も確認して

「まじで無理じゃないですか?」って真剣な顔で私をみて、「とりあえず口紅塗りますわ」って言ってて笑った

「一旦塗りましょ!」って言った

 

「あと10分やん…無理…これ夢?」「今日のために生まれてきたんだ私…」「人生で一番嬉しい」「生まれてきてよかった」「今日で終わってもいい」「今日が命日」などと口々に言い合ってた

私は何度もリングライトとバングルライトがちゃんと光るかのチェックと、ハンドサインの確認をしてた

 

人生でこんなにそわそわしたのは

結婚式での友人代表スピーチと

この時だけだと思う

 

もうすぐ15時半ってとこで

この席を引き当ててくれた友人が愛おしくなり、最大限の感謝を伝えたくて、「ほっぺにチュウしていい?」ってきいたら「それはいらんけど」て言われたから肩だけ抱き合って終わった

私達中学高の時からいっしょにいるのに、こんな風に抱き合ったことはなかったね

サンキューブラザー

ウチらずっと仲仔

 

とうとう15時半になって

みんなが登場してきて

きた!!!ってまわりが言って立ち上がってから一切の記憶がない

楽しすぎて、瞬きしたら終わってた

この感情をあらわす言葉が

私の辞書にない

とにかくずっと口が勝手に弧を描いてた

私…笑ってる…て感じ

途中、明らかに右腕が壊れたけど、(もうここで終わってもいい)と思った。

最高の時間だった

 

友人と抜け殻になりながら

ずっと「楽しかったね…」「本当に楽しかった…」て言いながら、お家まで帰った

 

今日のいう日は一生の宝物

走馬灯のときに、流れるんだと思う。

 

 

ヘビロテ:ヒプノシスマイク

2018年6月8日
ヒプノシスマイクて知ってる?」
全ては友人のこの一言からはじまった

友人は私の趣味性壁をついた作品を
よくおすすめしてくれるし
とても的確にツボを突いてくるので
全身の力を抜き
彼女に身を委ね
「おすすめして」と返した

「ありがとう、まずこれをみて」



私は風よりもはやくリンクをタップした

H歴ていう年号の時代の話しみたいなんだけど、武力による戦争が根絶されてるらしくて、争いは人の精神に干渉する
ヒプノシスマイク」ていうのを使うことになったんだって
ヒプノシスマイクを通したリリックは
人の交感神経・副交感神経に作用し様々な状態にすることが可能になる」らしいんだけど
もうめちゃくちゃすごいやんこんな話し
「可能になる」なんて言い切られた日には
「そうなんだ!すげえ!」っつってもうゴクリと全部飲み込むしかない

開始11秒で思った
ラップじゃん
私はラップは詳しくないけど
好きではある
ジムで走ってるときとかにラップ聴くと
地平線の彼方まで走れる気がするから

なんて考えていると
ついてこれない奴は置いてくぜとばかりに
次々と画面所狭しと現れる
顔面整いし男たち
キャラも顔面整い男たちなのに
声優陣も皆整いし男たちなのには
本当おそれいった
痺れて震えるだけの私をさておき
怒涛のように流れるリリック
私は5分27秒
口をあけて完全拝聴していた

そして口をついた言葉は
「しゅき……」
完全に快楽堕ちしてしまった

即堕ち2コマの状態


脳汁が溢れかえりながらも
ゴブリンに捕らえられたエルフになった己を鼓舞し
いや、もう一回
もう一回きこう
つぎは、気絶せずにしっかり聴こう
再生ボタンを再度おす
そしてまたすぐに気絶した

出囃子からすごいんやもん
「言葉はいまやマシンガン」
なんて言われたら
「または未来導く羅針盤
めちゃくちゃいいこと言うやんて思って
気絶やむなし

切れ切れの意識のなか
感じたことは

イケブクロ山田家は三兄弟で全員
10代でおいしそう

ヨコハマは
血の気の多さを感じさせるなぁということと
あとこんなこというのもなんだけど3Pしてそうってこと

シブヤは尋常じゃなく全員可愛い
夢かわと華やかさが半端じゃないということ

シンジュクは麻天狼というチーム名で
まさかの和名
全体的にスケベだなということ

この段階で私は友人に
全チーム好きだけど
イケブクロとヨコハマが特に好きかな~て
伝えていた
まさかこれからシンジュクの
神宮寺寂雷(35)とかいう清らかな泉に
転がり落ちることになるなんて
この時の私は夢にも思ってない




続けてこちらも聴かせていただいた
色彩が鮮やか~~~~!!???
元から鮮やかなのにみんなに色がついて
もっと鮮やかになってしまわれた


ゴンをみる、キルアの気持ちがよくわかる
眩しすぎて、まっすぐみえない


山田家オッドアイなんですがこれいかに
オッドアイ嫌いな方みたことない
私は例によって愛してる

この曲の格ゲーみたいな始まり方すき
デケデケデケデケデケデケデー!デケデケデケデケデケデケデー!デッデッデッ~みたいな
あと有栖川帝統君の
ガチャーンドゥルーンチリンチリンチリンてとこすき
ガチャーンドゥルル~チリンチリンかもしれん
私のヒアリング能力が低すぎる
幼卒(幼稚園卒)だから許してほしい
観音坂独歩君たまんないんだけど
私の中で独歩って
刃牙にでてくる愚地独歩やったんよ



私の独歩感を塗り替えてくれた
新しい世界をありがとう


友人が教えてくれたけど
ヨコハマは入間のジャケットの裏地とか
毒島のバンダナ赤くて
ほいで左馬刻様はどこが赤いかというと
瞳なんやっていってて
速攻で白目むいた
ふ~ん、言葉にできないほどスケベじゃん


この段階でもうすでにジャンプ台手前で腹筋だけで体を支えてたんだけど
いま現在ヒプノシスマイクというジャンルを急傾斜面を滑り降りて飛び出し空中にいる
こんなあちあちジャンルを好きになったのタイバニとかテニプリ以来かもしれない
ヒプノシスマイクってソシャゲでもアニメでもなくドラマCDてところが斬新
私ドラマCDてBLしか聴かないし
キャラソンテニプリキャラソンしか聴いたことないから斬新に感じた
斬新に感じたんよ